「静」と「動」を操る。デザインの基本を学ぶ標本アレンジメント 難しい、けれど心地よい。

2月のマスタークラスは、 おそらく最も「頭を使う」レッスンかもしれません。
テーマは、「静と動」を表現する標本アレンジメント。
「難しい…!」 生徒様たちの口から、そんな言葉がこぼれます。 けれど、その表情はどこか晴れやかで、 瞳の奥には、真剣に植物と向き合う「好き」という熱が宿っている。
この難しいハードルを、 ひょいと、楽しみながら超えていこうとする皆さんの姿。 そのエネルギーに、私自身も深く心を動かされる時間となりました。
「標本」という名のキャンバスに命を吹き込む
今月のレッスンでお伝えしたいのは、 植物の時を止める「標本」という形式美の中に、 いかにして、今にも動き出しそうな生命の呼吸を吹き込むかということ。
今回は、お花の技術だけにとどまらず、 あらゆる表現の土台となる「デザインの基本」を紐解いていきました。
1. 「静」を司る、秩序の美学
標本風のデザインにおいて、 何よりも大切なのは「基準線」です。
まずは、水平と垂直を徹底的に意識すること。 器の縁やフレームのラインに対して、 茎をまっすぐに、あるいは潔く横に。
そして、花材同士の「余白の幅」を均等に揃えていきます。
「余白を整える」ということは、 そこに流れる空気を整える、ということ。
この秩序(静)がしっかりとしているからこそ、 その後に加える一輪の動きが、劇的な美しさを放つのです。
2. 花材の「個」と「全」を対話させる
一種類ごとの花材が持つ、 一番美しい表情はどこにあるのか。 それを見極め、グループごとにまとめていきます。
同じ方向を向かせる「静」の配置と、 あえて視線を外す「動」の配置。
個々の素材を理解し、 それらを全体のバランスの中でどう共鳴させるか。
「密」な場所と「疎」な場所。 あえて空間を作ることで、作品の中に心地よいリズムが生まれます。
3. 最後の一手、心の「あそび」

基本のルールが整ったら、 最後は自由な感性の出番です。
フレームの角に、小さな花材をちょこんとのせてみる。 吊るした紐の部分に、今ハラっと落ちてきたかのように、 さりげなく一輪を添える。
決められた枠をほんの少しだけ超える「あそび」が、 作品にふっと物語を宿らせます。
お手本のように、端正に作り上げてもいい。 あるいは、自分の直感を信じて、 ガラリとオリジナルな配置に挑戦してもいい。
アレンジの可能性は、 ルールという「地図」を知ることで、むしろ無限に広がっていくのです。
おわりに:デザインは、日常のすべてに通じている
今回お伝えした「水平垂直」や「余白のバランス」は、 実はお花の世界だけのものではありません。
- ショップのディスプレイを考えるとき
- 大切な方へ送るお手紙のレイアウト
- Instagramの写真を一枚撮るとき
この基本を知っておくだけで、 あなたの周りの景色はもっと洗練され、 自信を持って「美しい」を選び取れるようになります。
まずは基本を大切に。 そして、いつかはそこから自由にはみ出して。
あなたの感性を磨く「静と動」の教えが、 これからの創作活動のひとつの軸となれば幸いです。
MOGZURA’s Note 技術を学ぶことは、自由になるための準備。 ルールを知っているからこそ、崩したときの色気が生まれます。
大人のドライフラワー・ライフ、一緒に深めていきましょう。
初めてライラッククラシックを乾かしたときのお話

実は、初めてライラッククラシックを乾かしたときのこと。 「あ、失敗しちゃったかな……」って、一瞬手が止まってしまったんです。
想像していたよりも色がずっと濃くて、重たい感じがして。 おまけに、バラには珍しく花びらが横にふわーっと開いてしまっていたんですね。
「思っていたのと違うなぁ」って、当時は本気でガッカリしてしまって、 アトリエの隅っこの方に、ポツンと置いていたんです。
そんな私の見方を変えてくれたのは、レッスンに来てくださった生徒様でした。
置いてあったそのバラをふと見つけて、 「このバラ、なんて綺麗なんですか!」って、 すごく感動してくださったんです。
びっくりして、その子を慌ててお日様の光が当たるところへ持っていきました。
そしたら、お部屋の中で見ていた重たい色が、 光に透けて、すごく奥行きのある綺麗な色に見えたんです。 横に開いた姿も、むしろ凛としていて格好いいなって。
「この子の本当の可愛さを、私が見逃していただけだったんだな」 生徒様の言葉で、ようやくその魅力に気づくことができました。


その後、深い青系の花材や白い小花と合わせてみたら、 すごくおしゃれな雰囲気になって。 主役も張れるし、周りを引き立てる「軸」にもなれる。
なんて懐の深い子なんだろう、と今では心から思っています。
狭いアトリエなので、たくさんのお花は置けません。
でもだからこそ、私自身が心から良いなと思える、 「いつもあるから、大丈夫」と安心してもらえるような。
そんな一輪を、丁寧にお届けしていきたいなと思っています。
3月のイベントや、少しずつ整えていくアトリエで。
お日様の下で見る、このバラの「本当の色」を ぜひ見つけに来ていただけたら嬉しいです。
卒業という特別な日に。「時を止めた」ドライフラワーで贈る感謝のカタチ

「先生に驚いてほしい」 「あの日を忘れないための贈り物をしたい」 「他のクラスとは一味違う、おしゃれな花束を贈りたい」
卒業式を控えたこの時期、皆さんの心の中にはさまざまな想いがあると思います。 何を贈れば喜んでもらえるか。どうすれば驚いてもらえるか。 贈り主様が、先生や生徒さんの人柄を想い、その先の「お花を受け取った後の時間」まで想像して悩む姿。 MOGZURAは、そんな「感謝を形にしたい」という優しい想いに、お花を通して寄り添いたいと考えています。
「あの日」の感動を、色褪せない思い出に
MOGZURAのドライフラワーをご覧になった方は、よく「これ、本当にドライフラワーなの?」と驚かれます。
一般的にイメージされるドライフラワーは、アースカラーのグリーンやブラウン、スモーキーなピンクかもしれません。また最近では、木の皮で作られたソラフラワーなども長持ちするギフトとして人気です。
けれど、私はやっぱり「命の鼓動」が感じられるお花を届けたい。 お花が好きな方ならきっと、生花や、命を宿したまま形を変えたドライフラワーに宿る「力」を感じていただけるはずです。
いつかは色褪せていくもの。 だからこそ、一番美しい瞬間に自社の乾燥室で乾かし、花の命を丁寧に閉じ込めています。
ふとお部屋の花束を見たときに「ああ、あの時もらった花束だな」と思い出してもらえる。そんな「未来への贈り物」ができるのが、ドライフラワーの良さだと信じています。
卒業式にぴったりのラインナップ
お世話になった恩師へ、そして共に過ごした仲間へ。用途に合わせて選べるメニューをご用意しました。
1. 恩師へ贈る「メインブーケ」 先生のイメージに合わせて色味を相談しながらお作りします。自社乾燥室で育てた色鮮やかな花材たちが、先生の新しい毎日を明るく照らします。
2. 先輩や友人へ「ミニブーケ」 部活の先輩や仲良しのお友達に。お部屋にそのまま飾れる可愛らしいサイズです。

- 華やかミニブーケ(1束 2,200円)… 3束より受付
- お配りミニブーケ(1束 1,500円)… 4束より受付
【オーダーについて】 ミニ花束のオーダーは、合計金額 5,500円(税込)以上 より承っております。 「2,200円を2束と、1,500円を1束」といった組み合わせも可能です。どうぞお気軽にご相談くださいね。
オーダーの流れとお願い
お一人おひとりの想いを込めて束ねるため、MOGZURAのオーダーは少しお時間をいただきます。
- お問い合わせ:LINE公式またはインスタグラムDMにて「卒業式用」とメッセージをください。
- お打ち合わせ:色味のご希望や、お渡し日(配送希望日)を伺います。
- 心を込めて制作:乾燥室で出番を待つお花たちの中から、最高の一束を仕立てます。
現在、卒業式シーズンのご予約が重なっており、お作りできる数に限りが見えてきました。「頼もうかな?」と迷われている方は、まずはご相談だけでもお早めにいただけると安心です。
私の乾燥室も、今フル回転で準備を進めています! あなたの、そして大切な人の新しい旅立ちに。 心にずっと咲き続ける一束を、大切にお届けします。
